2010年1月20日水曜日

80年代におけるモモとマミに見るヒーローとの相違

70~80年代に子供時代を過ごした人なら、いわゆるウルトラシリーズと80年代の魔法少女もの、両方を見た記憶のある世代もいるだろう。実のところ私はこのくちである。
だけど、80年代の第二次魔法少女ブーム時代の同ファンには大きくわけて2タイプいたと思うのだ。つまりそれは、ウルトラマンにおける憑依型と擬態型に似ている。

もう少し簡単に説明しよう。

憑依型というのは、主人公はあくまで人間で、何かのイベントでヒーローや魔法少女の能力が付加されるケースだ。
昭和ウルトラマンの多くはM78星雲からきた宇宙人だが、地球人に同化する形で力を貸している。これを憑依型というのであるが、期間や条件限定で魔法の力を託される魔法少女ものも大部分がそうである。あくまで主人公は人間である。セラムンは設定こそこの限りではないが、実際に見ればやはりこちらに属する。主人公たちにとって古代がどうのというのは少女の夢的付加要素に過ぎず、基本はやはり現代の普通の少女たちだからだ。

対する擬態型というのは100%の異星人や異邦人である。ウルトラセブンやメビウス(地球圏で出会った青年の姿を借りているだけ)、ミンキーモモ(魔法の国の王女様そのもの)などがこれに属する。視聴者から遠い存在だから感情移入しづらいという話がたまに出るが、これは演出の良し悪しを棚にあげた暴論であろう。そもそもセラムン(主人公たちは中学生)を見ていたのは小学校高学年であり、プリキュアも実際に見ているのはさらに下。基本的にヒーロー・ヒロインものというのは、主人公たちよりも下の世代の子供たちがメインターゲットなわけで、擬態だろうと憑依だろうと実は視聴者からの距離は等しく離れているものだ。方向性は確かに違うが。

しかし、魔法少女とウルトラマンに接点があるというのは考えてみると面白いことだ。コメットさんとウルトラ兄弟の交友関係についての逸話も面白いし、こういうのを掘り下げた面白い読み物や作品がもっと出てほしいものである。

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