2009年10月12日月曜日

中坂隧道・失敗つき

浦戸地区、つまり桂浜の反対側にある小さな集落。いわゆる浦戸大橋が完成してんらというもの、高知県人もいかなくなり、喧騒のすぐそばにありながら、いい感じにまったり空間になってしまったこの地区には、少なくとも二本の隧道が通っています。

浦戸大橋を通らねば今も「桂浜の玄関」であるはずの浦戸トンネルと、私にも(伝聞だけだが)ちょっと思い出のあるらしい、中坂隧道です。

で、今回は中坂隧道を目指してきたのですが……。
(地図はあとでアップします)



なんじゃこりゃ (^^;;;

浦戸トンネルに入る道の右側に小さな歩道のような側道があります。軽四以外には狭すぎるその側道を入っていくと小さな集落があり、そこの中に入り口があるのですが。
実は、中坂隧道にいくには途中で左折して家の横をすり抜けるのです。遠くに「この先山に潜るっす」と大変わかりやすいカーブがあるので判別は容易でしょう。写真をとりたかったけど、この日は地元の超こわそうな親父が子供を遊ばせていてダメでした。

それはそれとして、この掘割は、途中で曲がらずにいき抜ける(土佐弁で、いくところまで行っちゃうの意味)と存在する「残念賞」です。ここも大昔は隧道だったのかもしれませんが今は掘割になっていて、ただ通学路のようで、子供たちのためにトンネル状のロックシェードがとりつけられています。
山ごと崩せないかと部外者は思うかもしれないけど、私はこれでいいと思います。なお、アフリカツインとかで入り込むと身動きとれないと思うのでやめましょう。四輪通れないと看板あるけど、ビッグバイクだって危険です。
あと、片側の出口が登山道の狭さのうえに超急峻なので、つんのめったロードバイクの人、誤ってFブレーキかけないで。滑りやすそうなコンクリなので、自爆するかも。
って、その前に行かない?すみません ^^;

気をとりなおして、中坂隧道へ。




さっきの掘割に比べたらそりゃ天国ですが、こりゃ狭いなぁ♪(←めちゃめちゃ楽しい)
隣の階段と見比べてください。
たぶんゴールドウィングでも通過可能と思いますが、あまり背の高いバイクも危険だと思います。

ここの隧道は既に幹線の世界からは外れています。おそらく現在この道をよく使うのは郵便や新聞などの配達業、それと原付おばさんくらいじゃないかと思います。自動車の利用は、普通車が物理的に入れない状況からして、間違えない限りないでしょう。わざわざ危険を犯さなくとも浦戸トンネルを使えばいいのです。

残念ながら竣工年は調査中。
ただ、戦時中に隣の階段が使われた話がありますし、そもそも新道の浦戸トンネルが昭和19年竣工だそうです。それが事実なら間違いなく戦前。馬蹄形という古典的形状からして昭和初期か大正を想像しているのですが。おそらく砂利道だった事でしょう。ここいらは郷土史というか高知の古隧道専門家に聞きたいところですね。(いるのか?^^;)

あと、私自身も曖昧なのですが、父の思い出に「浦戸の方にある狭いトンネル」の話が出た事があります。
浦戸大橋を使わずに下から行けるのか?という私の問いに「行けるが、車が通れないような激狭トンネルがあって、やめたほうがいい」というもの。
父はたぶん浦戸トンネルは知っていたはずだけど、こちらの中坂隧道の頃に来て懲りていたのかもしれません。父は14ではじめて車に乗った(ぉぃ^^;)そうですから。
あるいは、父が言いたかったのは浦戸集落の狭さの方かもしません。中坂隧道の浦戸側坑口付近に大昔の雰囲気が少し残っていますが、昔の浦戸集落の規格は間違いなく自動車向きではなく、車好きの父には「せっかく橋まであるのに、あまり積極的には行きたくない」道であった事でしょう。

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