2009年9月19日土曜日

変態国道を見にいこう!千葉県編

CLの整備も終わり、ちょこっとおでかけしてみようかと思っていた2009年9月19日の午前一時頃。愛読ページのひとつである『山さ行がねが』という廃道・遺構・廃隧道サイトを見ていて、ふと千葉県にある変態国道の記事が目に止まった。(道路レポートのところにある『国道410号 松丘迷走区』という記事を見てください。)
房総半島、それも木更津からすぐのところに、明治竣工の素彫り隧道(トンネル)を擁する古風な国道があるという。しかもその国道たるや、二本有数の廃道・廃隧道マニアの管理人氏をもってしても「普通じゃない」という噂の国道410号線。

「なんだ近いじゃん。行ってみようか」
CLにはETCを取り付けてないから高速は使わない。使っても千円以下に押さえるつもり。とはいえ、うち(2009/09現在)からならば高速なんか使わなくても十分いけるだろう。早朝だし。
今から行けばゆっくり行っても朝に着くだろうから、のんびり楽しめるだろう。
そんなわけで午前二時台、まったりと出発したのだった。

ツーリング目的で都内を通過するのは久しぶりだ。たぶんカブ90で日本一周中が最後だから、18年ぶりなんじゃないかな。しかもあの時は結局、川崎にくだって木更津にフェリーで渡るというセコいショートカットを演じたわけで、本当に純粋にツーリングで通過したとなると、88年頃のレブル全盛期まで遡らねばならないだろう。それほどまでに私は東京を走るという事を徹底的に避けていた。

今は避ける必要がない。だから、地図と携帯とヤマ勘で走る。

なんとか四号線にたどり着き、そこから14号の分岐に入り込んだ。もっと近いルートもあるかもしれないが、東京に不案内な私ではこれが限界だ。
とりあえず千葉・船橋を経由して木更津に向かう。

R16沿いのローソン。まだ木更津にすら着いてない。しかも雨がふってきた。



うーん最悪。道路は空いているが路面はびしょ濡れである。
空は暗いが星が見えず、どんよりしている旨がわかる。どうやら都内じゃもう抜けている雲が房総では抜けていなかったようで、バイパスを走っていると唐突に降り出して止んでを繰り返してしまう。
すぐカッパを着てもいいんだが、いわゆるヌグフルキルヤムの法則が適用される可能性が大きすぎる。あれは楽しくないわけで、なんとか無理やり持たせる事にする。お茶を買う。畜生、ドリンクホルダーないじゃん。
時々小雨のパラつく超どんよりワールドの中、木更津に到着。R409沿いのローソンでまだ若い運ちゃんに「ツーリングかい?」と言われてハイと答える。だが変な時間(まだ四時台だ)だったので遠方と勘違いしたのだろう。ふむ、と頷いてどこかにいってしまった。




さて、いよいよだ。
すでに元ネタのサイトを見ていると思うが、ここで改めて目的の国道について紹介しておこう。
問題の国道410号なんだが、四国で言うところの439国道みたいなものだと言えばわかりやすいだろうか。房総半島の中を走るいわゆる酷道のひとつなんである。実際に現地を走ってみて本当によくわかったのだが、田舎も田舎、「集落」という言葉がぴったり似合う超田舎である。早起きしたチャリの女学生とすれ違ったのだけど、紺に白二本ラインのジャージにヘルメットまでつけていた。本当に439国道っぽい。
そんな国道の、これまた旧道である。モータリゼーションにおいてけぼりを喰らったような超ド田舎なんであるが、驚くなかれ、皇居から一般道をバイクで走って二時間のところにこの田舎は位置するのである!本当に凄いのはこのギャップだろう。

分岐点。ここでV字に曲がらず後ろに向かうと、国道465号線。











見てくれ、この素彫りの隧道を!これでも天下の国道なのである!












なんて古めかしいんだろう。隧道の名前すら入ってないしなんの記載もない。
山行がによると、四町作第一隧道という名前らしい。いくつかの異説もあるが、明治35年竣工であるというのを信じたいところである。
これを信用すると、現在使われている国道のトンネルとしては全国二番目という古さになるらしい。

しかし、不気味だ。

なんの銘も入ってないのも不気味だが、そもそもたどり着いた時点で夜が明けてなかったという私の致命的なマヌケさもあった。林道より狭い、いい雰囲気(旅行者視点では、ですが)な山道国道にするする入っていくと、いきなり鬱蒼とした山腹に道が入り込み、その暗部の中にいきなり、問答無用に、ずどーんとこの隧道は鎮座しているのである。

こわい。すげーこわい。

こんなところにチャリできたという「山行が」の管理人はやはり化け物か変態(注:最大級の敬意を込めて)に違いないと実感する。ここにくる手前にあった「普通のトンネル」だって十分にやばい気配をビンビン放っているというのに。
隧道の中には離合のためと思われる広場が少しあるが、とどまりたくないので足早に通り過ぎる。
(注: 地元の人はよく使うようで交通量が結構多いようです。とっても危ないので要注意!)
で、あれこれ撮影する。












引き上げ中にも撮影。これ国道です、しかも皇居から(以下略






























家に帰り着いたら何故か朝の八時半でした。
昼までかかる予定だったのですが ^^; えっと、朝練?

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