2010年5月18日火曜日

ここがヘンだよ古生物

ここがヘンだよ古生物

大量絶滅というと、ある日を境に特定の種だけがポンと消えるようなイメージをもつ人がいるが、もちろんそんな事はない。
ここのリンク先の掲示板で言うならば、まさに地域格差も明暗を分けた可能性は高い。

だって極端な話、10頭生き残っても全体では絶滅と変わらんわな。種族として繁栄するには「数」が足りなさすぎる。

以前は支配的な種族だったがこの大量絶滅で一気にマイノリティになっちゃったとしたらどうなるか?おそらくは対抗する別の種族に数で押し切られてじわじわと滅びて行くだろう。当時にどのくらいの異変が起きたのかは知るよしもないが、生き延びた種族もたくさんいたからには全球凍結のような途方もないものではなかったはず。ならば「被害の地域格差」がそれを分けたのは想像にがたくない。

たとえば三葉虫やアンモナイトの類は、構造的にそのほとんどが大陸棚の浅瀬にいたと思われる。これらは地上に大被害が出るとまともにその煽りを喰らってしまうが、現在も生き残っている深海性のオウムガイやシーラカンスにはまるで影響なかったろう。マグロのような種族もしかり。彼らは浅瀬にはいないのだから。
(ただし大型種によくいるいわゆる濾過捕食者の場合、大陸棚の生態系がぶっ壊れた事で深刻な被害を受けた可能性がある。本人たちはよくても餌がなくなっては生き延びられまい。で、これらを主食にしていた大型生物もおそらくいくつか滅びたはずだ)

おそらくは、こういう生態系における被害分布の違いは大きく明暗を分ける要素になったと思われる。

0 件のコメント: