2009年12月3日木曜日

羆嵐(くまあらし)


これ、はじめて読んだけど……強烈だった ^^;
この手のドキュメントというかノンフィクションは小難しくもなりがちなんだけど、くいぐい引き込まれて最後まで読んでしまった。分厚い本でもなし、おすすめです。

特に、日本熊森協会みたいな歪んだとこの思想に洗脳されちゃってる人に見てもらいたいです。


はじめて北海道をバイクで旅した時かな。苫前でずどーんと立ち尽くす羆のオブジェを見たんです。
北海道のヒグマはグリズリー、すなわち灰色熊と並んで世界有数の超危険な熊なのは知っていたのですが、いくらなんでもこれはやりすぎだろーと苦笑いしたのですが……数年後、これが苦笑いでもなんでもない事を知ったのです。つまりこの苫前地方で過去、そういう事件があったのです。
開拓部落を襲った350kgのヒグマは人間の、しかも女ばかりを執拗に狙うという執着を示し、たちまちのうちに六人を食い殺し、三人が重傷。しかも食いかけを穴掘ってかくすわ、埋葬しようと引き上げた遺体を奪い返しに村を再び襲うわとやりたい放題。完全に人間、イコールただのエサ状態という身の毛もよだつありさまになったのでした。
これがいわゆる三毛別羆事件日本獣害史上最悪と言われる凄惨極まる羆襲撃事件です。

この『羆嵐』は、その事件の記録を元に書かれたものですが、ほとんど史実通りのようです。読み返してさすがにぞっとしましたが。少なくとも、愛宕隧道を見に行く、まだ真っ暗な早朝の雨の日の地下鉄で読むものではありませんでした ^^;;;

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