Synthe -シンセ-
これがドーンと出てきたらさすがにSecondLifeの日本人コミュニティは危険かもと思っていたが、その心配はないようだね。MacとLinuxで動かないのなら。
なぜなら、個人的にSL内で話したり取材した限り、SLではMacユーザ率が無視できないほど高いんですよね。特にSIMオーナーとか、活気のあるカフェのオーナーなんかに多い。
要するに、コミュニティの要となっている人のMacユーザー率の高さなんですよ。
まぁ、さらに主婦でMacユーザもよく見かけた。経済感覚からして富裕層だと思うのだが、彼らは「PCをわざわざ」買ったりWindowsを入れない限りSyntheはできない。
まぁ、Syntheの雰囲気からして、そういう「普通ネトゲやらねー層」は範疇外なのだろうけど。
また開発系ユーザだとLinux版クライアント率も結構高い。これらのユーザはSyntheを試すことはあっても移動しないだろう。自分のメインプラットホームで動かないからだ。余程Syntheが普及して回りが全部移動したら考えるかもしれないが、メインPCで入れないというのはきつかろう。
これほどのマイナスの上に、さらにSyntheは根本的に「単に見づらい変形クオータービュー」の画面しかない。いや、ぐりぐり回すこともできるんだけど「マウスでクリックしたらそこにアバターが移動する」という「にこっとタウン的移動I/F」を無理矢理3Dでやっているのが気色悪い。
耐えて移動するだけの意味があるだろうか?ちょっと試すにはいいが、軸足を移動させてしまおうとまで考えるかな?
ねんどろいどスケールの採用といい、吉里吉里ベースらしきクライアントツールといい、コンテンツ内容といい、Syntheは日本の同人系クリエイターとヲタの取り込みを狙っているんだろう。日本のヲタは二次創作以外の生産的活動をほとんどしないし、むしろプラットホームとしてがんがん使ってくれるからその首根っこさえ掴んでいれば将来の最低限のユーザ数も確保できると狙っているのだろう。
そのもくろみは当たりそうな気がする。少なくとも当面の問題はないだろう。試してみた限り、とりあえず試験中のβ世界はNVidia8000番台や9300Mでも動いたし、あの軽さを維持し続けるならば。
Windowsのみに絞るという事は、それだけプラットホーム依存コードと引き替えに軽くできるって事でもあるし。
(新しいWindowsが出るたびに互換性実装で泣くと思うが、それが彼らの選択なので私の知ったことではない)
ただ、ai@spaceの惨状(たった三年前の普及品PCですら激重で実用とは言い難い。プレイヤーが誰もいないので不気味なことこのうえないが、それでも実用に耐えないほど重い)を見る限り、たぶん無理じゃないかと思っている。
宣伝の仕方も、Syntheのページを見る限り、エロゲ方面に振ってないだけでほとんど変わらないし。
マルチプラットホーム採用っていうのは、本当にそれを使う奴がいるから採用するとは限らないんだよね。基本同じソースで違う環境でも動くようにしておくってことは、コードの汎用性を維持していくという意味で重要だと考えている。
いかに厳格なポリシーを敷いても依存コードを入れるバカは絶えないんだよ。Firefoxの初期の時代にも言われたことだけど「マルチプラットホーム」といいつつLinux依存のコードをがんがん入れるバカがたくさんいたって。私だって「知らずに」そういうコードを使ってしまう可能性は否定できない。
もちろん「そんな互換性なんかしらねえよ」というのも有りだと思う。
だけど「ああ。やっぱりこんなもんか」と嘆息する自分を見る限り、そんなもんなんだろうと思うよ。
2009年6月29日月曜日
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